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こころ妻(小島政二郎 著、岡村夫二 装幀)
小島政二郎(1894-1994)は、『人妻椿』などの通俗小説で一世を風靡した作家。本書『こころ妻』は、画家田村英一と美しいダンサー三鈴との結婚生活の紆余曲折を描いた物語で、新東宝で映画化されています。太宰治「斜陽」など多くの文学作品を手がけた、岡村夫二によるモダンな装幀も魅力的です。
菊池寛や、芥川龍之介らと交流があり、大正文壇の回想録『眼中の人』など、小説以外にも幅広い領域の著作があります。1951年から68年にかけて雑誌「あまカラ」で連載された随筆『食いしん坊』が反響を呼び、食通としても広く知られるようになりました。
2007年に刊行された幻の作品『小説・永井荷風』が川本三郎、丸谷才一、鹿島茂らに激賞され、近年再評価が高まっています。
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「私が少しばかり美しいからと云つて、すぐ女房にしようなどと考へるのは大馬鹿三太郎よ。」
「……」
英一は呆れて、相手の顔をまじまじと見守るばかりだつた。
「私の云ふことを、あなたはどこへ聞いてゐたの?私は贅澤好きの、男を食ひ物にしていゐる、箸にも棒にも掛からない悪い女だと耳にタコが出来る程云つたでせう?そんな女を女房にしてどうするの一體。」(本文より)
絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher:東方社
□date of issue:1955年 初版
□size:18.7x13.5cm
□page: 191
□condition:経年なり可・ヤケスレ汚れ傷み
» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
菊池寛や、芥川龍之介らと交流があり、大正文壇の回想録『眼中の人』など、小説以外にも幅広い領域の著作があります。1951年から68年にかけて雑誌「あまカラ」で連載された随筆『食いしん坊』が反響を呼び、食通としても広く知られるようになりました。
2007年に刊行された幻の作品『小説・永井荷風』が川本三郎、丸谷才一、鹿島茂らに激賞され、近年再評価が高まっています。
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「私が少しばかり美しいからと云つて、すぐ女房にしようなどと考へるのは大馬鹿三太郎よ。」
「……」
英一は呆れて、相手の顔をまじまじと見守るばかりだつた。
「私の云ふことを、あなたはどこへ聞いてゐたの?私は贅澤好きの、男を食ひ物にしていゐる、箸にも棒にも掛からない悪い女だと耳にタコが出来る程云つたでせう?そんな女を女房にしてどうするの一體。」(本文より)
絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher:東方社
□date of issue:1955年 初版
□size:18.7x13.5cm
□page: 191
□condition:経年なり可・ヤケスレ汚れ傷み
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