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グリーン・カルテ(川上亜紀 著)
早稲田大学在学中に難病にかかり、闘病しながら創作を続け、2018年に49才でこの世を去った詩人・川上亜紀。
心身に病を得て、なずみがちな気分の中で続けられる、なぜかユーモラスでポエティカルな飄逸の日々。群像新人賞最終候補作を含む、著者初の小説集。(書誌データより)
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それにしても私は、母に頭痛を起こさせるような詩を書くつもりだった。母は若い頃は頭痛持ちだったが、最近では滅多に頭痛を訴えることはなかった。
しかし、この病院で詩の素材になるのは、窓から見える空の雲か、スパゲッティ状に絡まる点滴の管か、蓄便に使う赤枠のシールか、そんなところだった。医者も患者も看護婦さんもいたが、ヒトのことは少しも詩にならなかった。
(「グリーン・カルテ」より)
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◎Contents
グリーン・カルテ
ニセコアンヌプリへの登頂
三日間
絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher: 作品社
□date of issue:2009年 初版
□size:13.4x19.4cm
□page:212
□condition:経年なり・普通 カバースレ傷み
» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
心身に病を得て、なずみがちな気分の中で続けられる、なぜかユーモラスでポエティカルな飄逸の日々。群像新人賞最終候補作を含む、著者初の小説集。(書誌データより)
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それにしても私は、母に頭痛を起こさせるような詩を書くつもりだった。母は若い頃は頭痛持ちだったが、最近では滅多に頭痛を訴えることはなかった。
しかし、この病院で詩の素材になるのは、窓から見える空の雲か、スパゲッティ状に絡まる点滴の管か、蓄便に使う赤枠のシールか、そんなところだった。医者も患者も看護婦さんもいたが、ヒトのことは少しも詩にならなかった。
(「グリーン・カルテ」より)
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◎Contents
グリーン・カルテ
ニセコアンヌプリへの登頂
三日間
絶版または版元品切れ
ハードカバー ダストカバー
□publisher: 作品社
□date of issue:2009年 初版
□size:13.4x19.4cm
□page:212
□condition:経年なり・普通 カバースレ傷み
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