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汽船(小沼丹 著)
小沼丹の第1小説集「村のエトランジェ」、第2小説集「白孔雀のゐるホテル」から5篇を選んで編まれた初期短篇集。
いずれの作品も、世情になじめないどこか異邦人めいた視点で人生を眺め、ほのかなユーモアと虚無感をだだよわせる小沼文学の萌芽を感じさせる。
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大学生になつたばかりのころ、僕はひと夏、宿屋の管理人を勤めたことがある。宿屋の経営者のコンさんは、その宿屋で一儲けして、いづれは湖畔に真白なホテルを経営する心算でゐた。何故そんな心算になつたのか、僕にはよくわからない。(略)
コンさんは、ホテルについて断片的な構想を僕に話してくれてから云つた。
── どうです、いいでせう? ひとつ、一緒に考へてください。
(「白孔雀のゐるホテル」より)
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◎Contents
汽船 ─ ミス・ダニエルズの追憶 ─
帽子
紅い花
白孔雀のゐるホテル
村のエトランジェ
絶版または版元品切れ
ハードカバー 函 帯あり
□publisher:青蛾書房
□date of issue:1971年 初版
□size:21.5x15.5cm
□page:210
□condition:経年なり・函ヤケ 本体表紙/見返し/小口 シミ
背 少剥がれ
» 小説
https://narda.thebase.in/categories/1326662
いずれの作品も、世情になじめないどこか異邦人めいた視点で人生を眺め、ほのかなユーモアと虚無感をだだよわせる小沼文学の萌芽を感じさせる。
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大学生になつたばかりのころ、僕はひと夏、宿屋の管理人を勤めたことがある。宿屋の経営者のコンさんは、その宿屋で一儲けして、いづれは湖畔に真白なホテルを経営する心算でゐた。何故そんな心算になつたのか、僕にはよくわからない。(略)
コンさんは、ホテルについて断片的な構想を僕に話してくれてから云つた。
── どうです、いいでせう? ひとつ、一緒に考へてください。
(「白孔雀のゐるホテル」より)
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◎Contents
汽船 ─ ミス・ダニエルズの追憶 ─
帽子
紅い花
白孔雀のゐるホテル
村のエトランジェ
絶版または版元品切れ
ハードカバー 函 帯あり
□publisher:青蛾書房
□date of issue:1971年 初版
□size:21.5x15.5cm
□page:210
□condition:経年なり・函ヤケ 本体表紙/見返し/小口 シミ
背 少剥がれ
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